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民意のゆくえ 津山恵子さん

 失職した前職が出直し選挙で当選した兵庫県知事選では、SNS上での支持も後押しになったと言われます。海外の選挙でも、SNSなどの新興メディアは威力を発揮しているのか。11月の米大統領選を取材した在米ジャーナリストの津山恵子さんは、SNSの影響力拡大が各国で続けば、排外的な主張が広がる恐れもあると指摘します。

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 ――英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる国民投票でも、SNSが投票結果に影響した可能性が指摘されています。今回の米大統領選ではどうだったのでしょうか。

 米ピュー・リサーチセンター(PRC)の調査によると、米国人の5人に1人は「インフルエンサー」を日々の情報源としています。PRCの定義では、インフルエンサーはX(旧ツイッター)やユーチューブなどで10万人以上のフォロワーがいる人々を指します。インフルエンサーを情報源とする人の割合は、18~29歳では37%に上ります。

 今回の大統領選で存在感を放っていたのが、ネットで音声番組を配信するポッドキャストです。選挙で勝利したトランプ前大統領は登録者が1800万人を超える人気番組「ジョー・ローガン・エクスペリエンス」に出演し、ユーチューブに投稿された出演映像の再生回数が5千万回を超えました。

ハリス氏はあの長寿人気番組に出演したが…

 一方、民主党から大統領を目…

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